BCPと保険①
事業継続で経営資源に対する対策の一つに資金(財務)に関する有効的な対策法として保険があります。
BCPが日本に紹介されてから、大手保険会社を始め、リスクマネジメント系のコンサルタント会社が積極的に取り組みを行っています。
私が保険販売を始めて15年、BC(事業継続)が日本で紹介されて10年程経ちますが、これまで『保険ありきのBC』から最近になってやっと『BCに役立つ保険』というスタンスに保険会社が変わり始めましたのを感じています。
もちろんBCPうんぬんを論じる前から事業継続に非常に役立つ保険商品があったのですが、その必要性や先進性をうまく伝えられていなかったこともあり、これらの保険商品の開発に携わった方々のご苦労を感じずにはいられません。
今でもこれらBCに役立つ保険商品を保険会社は販売してますが、販売に携わる保険代理店には、まだBCと保険を結び付けられていません。現に今後事業活動におけるリスク対応としてスタンダードな考え方になりつつあるBCのことを知らない、そして知っているけど保険販売と結び付けられていない保険代理店が多く存在しています。
そこで今回のブログテーマとして企業向、保険代理店向けに事業継続に役立つ保険についてご紹介をしていきたいと思います。
まずBCPの対象となるリスクとしては発生率は低いが、発生すると被害が大きく発生すると思われるになります。企業で言えば、地震、津波、火災、PL事故などが挙げられます。これらはひとたび発生すれば事業の継続に大きな問題が発生するインシデントになります。
こういったリスクに対してこれまで財務的なインパクト(人的、物的損害や売り上げや利益の補てん、賠償金の確保)を軽減させるために保険が用いられてきました。これら財務インパクトを軽減させる保険種類としては火災保険や地震保険、利益保険、賠償保険、傷害保険、生命保険等々、ほとんどの保険が関係してきます。
これら保険をリスク発生に伴う損害想定から保険による転嫁の必要性や費用対効果を含め、加入の決定が行われています。また企業規模も保険加入の意思決定に大きく関係します。
ここまでの流れはBCP策定時におけるリスク分析や事業影響度分析と同じように経営資源分析を中心とした流れで保険の適用範囲や補償金額等を検討していくことになります。