BCP策定時についつい見落としてしまう項目、論点について④~重要業務の選定 判断要因 資金繰り~
*静岡県BCPモデルプラン『3.01 重要業務を決める』では現状の事業・業務の現状分析、状況を確認するためのもので、ここで業務停止による影響などを検討するツールではありません。しかし敢えてこのツールの使用について枠を広げてみようというのが今回の試みになります。
静岡県BCPモデルプラン 重要業務の選定で判断要因として資金繰りという項目があります。ここでの資金繰りとはどういうことを指すのか考察します。
一般的に資金繰りと聞いて連想するのが業務を行う上で必要なお金の管理ということです。売上からの入金(収入)や経費(固定費・変動費)の捻出(支出)だと思います。
ここで静岡県BCPモデルプラン『3.01 重要業務を決める』を見てみましょう。
ここでも定量的な比較として5段階評価で資金繰りの影響を判断することとなります。
まずここで言う資金繰りの『定義』を考えると、この『重要業務の選定』では平時の事業・業務の経営状態を分析するツールになりますので、平時から資金繰りが悪化しやすいと思われる事業・業務については5段階評価で値を大きく設定することになると思われます。
例えば売り上げは大きいが仕入れ材の購入費用が多く、それでいて利益が少ない事業の場合、資金繰りとしては出入りの激しい事業で、生産やサービスが長期間停止したりすると在庫だけが膨れてしまい、資金繰りに大きな影響が出てしまう事業・業務と言えます。また大きな設備投資を行った事業・業務についても考慮する必要があります。
業種・業界によって違いはありますが、資金繰りとして3か月を区切りとして考えますが、ここでは単純に『お金の出入りが大きい』ことを基準として考えた方が良いかもしれません。他にも『赤字になりやすいかどうか』でも判断できそうです。
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