top of page

BCP策定時についつい見落としてしまう項目、論点について24~重要業務の継続に必要な要素・資源と再調達困難度~

静岡県BCPモデルプラン【様式5】重要業務の継続に必要な要素・資源と再調達困難度では業務の流れ(フロー 工程)で使用される経営資源について確認を行い、その経営資源が事業継続に与える影響と再調達の難しさについて検証を行います。ここで検証を行う『事業継続への影響度合い』についてどのように解釈して使用すればよいかを考察しましょう。今回も『外部資源』が与える『重要業務への影響度合い』について考察していきたいと思います。


『事業継続への影響度合い』の考察
静岡県BCPモデルプラン【様式5】重要業務の継続に必要な要素・資源と再調達困難度

『外部資源』

今回も経営資源の『外部資源』について考察したいと思います。

外部資源について解説しますと、自社以外の利害関係者として以下の関係先が挙げられます。

・市場、顧客、製造・サービス提供先

・仕入れ先(原材料・事業・業務に必要な資機材等)

・保守・メンテナンス(事業環境・業務用設備・機器等、産廃事業者)

・支援事業者(士業・支援機関等)

・金融機関(銀行・保険代理店等)

・行政(国・自治体)

・地域社会(住民、マスコミ)

・インフラ事業者


これらの『外部資源』の状況によっては事業の継続に大きく影響を及ぼすことから『重要業務への影響度合い』を検討することになります。それではどのような影響があるかを考察します。


保守・メンテナンス(事業環境・業務用設備・機器等、産廃事業者)

事業を行うには使用する施設や建物・設備、機械器具や什器備品といった事業環境が必要になります。

また通信環境は業務に欠かせないものであり、この通信環境などの良し悪しが施設所在地などを決定する要素にもなっています。

他にも消防法などの法的要求から保守・メンテナンスが義務付けされている対象もあります。

これら事業を行う上で不可欠な事業環境がそろわないことで業務が停止することは平時でもよくあることですが、『重要業務への影響度合い』を考察してみましょう。

保守・メンテナンスについては、外部の企業に一任しなければならないケースが多くみられます。例えば検査機器などはISO等で外部校正試験を求められる場合、試験を行う検査会社が必須です。また施設内で使用した汚水の浄化槽なども挙げられます。業務内容によっては建物内部の特定の部屋だけクリーンルームとして状態を保たなければならない場合もあり、メンテナンス会社の早期の対応が求められます。さらに夜間警備などは警備会社に委託しています。こういった保守・メンテナンスを行っている会社はまさに事業環境を守り、円滑に業務が行うために必要な存在です。

それではこういった保守・メンテナンス等の業者の『重要業務への影響度合い』について判断基準をまとめると

仕入れ業者と似たような判断条件になります。

①これまでの取引実績

・通常取引での対応

・保守・メンテナンス先がこちらの要望や状況を理解している

②対応の確実性

・保守・メンテナンス先がBCPの策定を行い、防災・減災活動にも取り組んでいる 

③サービスの希少性

サービスの希少性が高いことから平時でも対応に時間がかかる

⑤対応スピード

・平時での対応スピード 

物理的距離…機械設備の保守・メンテナンス会社が遠方にある場合、すぐに来ることができない

⑥サービスの品質

・平時での品質維持・向上の状況

を検討することが必要と思われます。

Comments


過去投稿記事
Archive
Search By Tags
Follow Us
  • Facebook Basic Square
  • Twitter Basic Square
  • Google+ Basic Square
bottom of page