Xコメント集④ 内部要因としての危機感の減少
【内部要因としての危機感の減少】
小泉氏、竹中氏の両名が進めた非正規雇用拡大がもたらしたものは何だったのか?これまでの封建的な会社組織からの脱却、就労自由と転職促進など労働者からは歓迎される変化であった。そしてこの変化を受け入れた社会状況は国家の安寧が今後も約束されたかのような雰囲気があったのではないだろうか?
今もって思えばこの国家の安寧がもたらす変化は人々の自由と引き換えに組織の盤石さや危機への対応能力を奪ってしまうものだったのではと感じることがある。BCMSを運用する組織の在り方として危機感を持って臨むことが重要であることは言うまでもない。しかしこの見えない危機感を感じることは難しい。
自然災害はこの近年でも日本各地で起こっているにもかかわらず、そして多くの同胞が傷ついていることに心を及ばすことが少なくなっている。災害への慣れともいうべき危機感の減少は当事者であることで初めてその痛みを共有することとなるが、これが人間の愚かしさの伝承であり想像力の衰退を示している
全ての国民が当事者となり、その苦しみを共有する事態が起きなければ危機感など生まれないのだろう。これがBCMSにおける組織の弱点であり、安寧した国家に慣れた平和ボケした国民の姿と言わざるを得ない。そんな国民の意識を利用した国家による自由と経済への介入は許すことはできないことである。
話を戻すが、BCMSにおける組織として危機感を共有する必要性としてすでに外的要因として挙げられるインシデントへのイメージを膨らませることが重要である。そして内的要因がもたらす危機についても十分に認識させる必要がある。現在のBCMSにおいて外的要因が注目されるが真の敵は組織内部にある。
小泉氏、竹中氏がもたらした就労の自由は非正規雇用者の増大を招き、国力の低下につながっているという指摘もあり、企業にとっては人件費の減少による利益の増大をもたらす一方、企業価値を低下させることにもつながった。まさにトレードオフであるが、危機管理の面では改悪でしかなかった可能性がある。
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